ドクター紹介・経歴
こんにちは。院長の別部尚司です
私が2歳の頃、母が口腔の悪性腫瘍で亡くなりました。口腔外科医という職業を選択したのは、母の死が大きく影響していました。
神奈川歯科大学卒業後、東京医科歯科大学第2口腔外科に入局して口腔外科医として勤務している時に、周辺医学の習得が必要で、耳鼻科、麻酔科、東洋医学、ペインクリニック、医学部放射線科、皮膚科、血液内科、脳外科で学ぶチャンスを得ました。「口の中から診るのでなく、体全体から顎と口を診なければならない」、「口腔鼻腔がエネルギー取り入れの最上流と捉え、発生学、脳科学、免疫学など、さらに全身と口腔、精神身体医学と重ね合わせて臨床を行う」という考え方に至ったのはその当時の経験が大きく役立っているからです。
また、総合診断学・補綴学・歯周病学の権威である恩師Dr.レイモンド・キムに出会えたことがきっかけで「口腔外科だけでは十分ではない。顎口腔と全身の関わりあいとを結びつけて考え、エイジングケア医学に基づいた予防と治療を行うことで患者さんを健康に管理できるのだ」と考えました。当院は「本当に患者さんの役に立つ病院」、「自分や家族がかかりたい病院」、「生涯健康、快活で笑顔あふれる長寿を目指す役に立つこと」をコンセプトに開業、研鑽して現在の診療姿勢を確立しています。
“脳をだます”歯科治療とは、脳が治療されたことを意識しないほど精密でバイオイナート(全体不活性)な治療・処置を行い再構築、再建することです。
私が考える「患者さんのための治療」とは高いQOLを生涯保ち、健康長寿を実現するために、できるだけ目から下、歯から上を健康な状態に生育し、健康に戻して、それを生涯維持することです。
そのためには、脳が異常を認識することを少なくするように全ての治療を行う必要があります。金属をかぶせた歯やフィットしていない適合の悪い義歯では、脳は異物が入っていると認識してしまいます。
本来、人の体は体内に異物が入るとそれを押し出そうとしたり、免疫を駆使して排除したり、拒絶反応を起こしたりします。たとえば臓器移植手術ですが、血液型が合わないと人体はその臓器を異物と認識するため、拒絶反応を起こし、血液型が合うまで提供臓器を待つ必要があるのです。免疫抑制剤が使用されるのは、こういった反応を抑えるためです。
私たちの脳は想像以上に敏感で、とても優秀です。どんなに精密なコンピューターでも太刀打ちできないほどの機能を持つ脳に“歯科治療を受けていない、口腔機能は正常に働いている”と判断してもらう、ある意味脳にだまされてもらうためにはどうすればよいでしょうか?
それには歯や顎が本来あるべき姿にリセットした状態、使用しているものが全体不活性(バイオイナート)なものを選択し、手術・手技の侵襲が穏やかである必要があります。=術後に脳が違和感を感じない状態にする必要があるのです。これを実現するために、当院では材料や治療法を選択し高度な技術をもつ専門医とチームを組んで連携を行っています。
顎や口腔系、そこの組織や皮膚までもが健康になることで心身も健康になり、その結果、長生きできるというわけです。
脳をだまして幸せになる方法
“脳をだます”と聞いて「脳をだますってどんなこと?」「自分の脳をごまかすなんて不可能だ」と思われたことでしょう。
寝たりきりや認知症にならずQOL(生活の質)が高い状態=いつも笑顔の人生を送る。そのためにはやはり脳の健康な状態が不可欠です。
人間の脳は三層構造をしています。一番内側の脳幹は、呼吸や食事などの基本行動をさせており、その情報は先天的に書き込まれており、ほとんど書き換えられません。二層目の大脳辺縁系は、一度は書き換えられると言われています。三層目の大脳皮質は学習で情報を何度も書き換えられます。人間の脳は五感と体性感覚からの情報を得て第六感を働かせて、より良く生存確率を上げる行動をしています。五感の情報を得て前部帯状回が発火するとうまくいかないとの第六感が働き、注意機能が働いて忌避行動(危険回避)を取ります。一方で、五感の情報を得て、どうやら線条体(脳の中心部に位置し、意思決定や運動処理に関与する大脳基底核の主要な部分)が発火すると脳はうまくいきそうだと判断して行動を取るようです。別部オーラルヘルスケア&クリニックでは、顎口腔系の健康管理を良好に調整し、良い第六感が働く確率が上がる状態、やや副交感神経優位の快適な環境に調整し、維持していこうと努力して診療しています。
心身ともに健康で、充実した毎日を過ごしている人は、いつも脳が“笑顔”を形成する状態になっています。この状態では物を考える際にポジティブで人生を前向きに捉えることができやすくなります。人によっては斬新なアイディアが湧いたり、誰もがあっと驚くような発明をする環境かもしれません。高いQOLはそのために必要なことなので、その状態を目指して管理していきます。もちろん人生そのものが豊かになっていく状態でもあります。
当院では脳を健康に保つためのさまざまなアプローチを行うという理念のもとに治療、管理を行っています。笑顔を引き出すためには、健康な顎口腔系を維持し、脳を健康な状態に保つ必要があります。そのためには脳が「歯科治療を行った」ことを認識しないほど低侵襲で精密な治療が必要だと考えています。
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※バイオミメティックアプローチ(生体模倣学的アプローチ=健全な軟組織・硬組織を忠実に模倣すること)による治療例
虫歯や歯周病、その他の口腔疾患があったら、歯並びが悪くない方は、バイオミメティックな治療でで“健康で歯がそろっていて快適に咬めたときと同じ状態”に戻すことで、お口のトラブルがあるときに抱えていた不快感や痛み、ストレスは消えていきます。
歯並びや咬み合わせが悪い方は、それを改善しないと快適な環境にはなりにくいです。
もちろん歯科治療を行ったことを記憶から消し去るのは不可能ですが、快適な咬み合わせで無駄な力がかからず審美的に美しい口元になることで脳も正常になりやすくなる状態はもちろん、笑顔が出てくる環境になっていきます。
当院の歯科治療、管理は患者さんの心身の健康と高いQOLを維持するための土台の役割を担っていると考えています。ただ虫歯や歯周病、その他の口腔疾患を治療すればよいのではなく、患者さんお一人おひとりのライフスタイルが幸せで充実するよう生涯を通じて全力でサポートすることが我々の使命であると自負しています。
自然な笑顔で生活していただくために
私の唯一の目標は、すべての患者さんが自分が生きていることを心から嬉しく感じて、笑顔の暮らしができるように応援することです。
“自分の体にされたくないことはしない” “自分の体にしてもらいたい治療、管理のみをする”シンプルな言い方ですが、これに尽きます。「いくら虫歯治療をしても、何度も削ってやり治しを繰り返している」「自分の話をじっくり聞いてくれる医師から治療を受けたい」「虫歯や歯周病の自覚症状はないが、原因不明の肩こりや頭痛に悩まされている」など顎口腔系の問題で心当たりのある方はぜひ一度ご相談ください。
プロフィール
仲川歯科クリニック 院長・歯学博士
別部 尚司(ベップ ヒサシ)
【略歴】
- 1976年
- 神奈川歯科大学卒業
- 東京医科歯科大学 第二口腔外科入局
- 1988年
- 千葉県船橋市開業 別部歯科
- 1989年
- 別部オッセオインテグレーテッドインプラント研究所併設
- 1990年
- U.S.C Continuing Education
- 1992年
- U.S.C Continuing Education
- 1994年
- U.S.C Continuing Education
- 1995年
- U.S.C Continuing Education
- 1996年
- カイロプラクター資格取得
- 1997年
- U.S.C Continuing Education
- 1999年
- オーラルヘルスケアセンター併設
- 2006年
- 別部オーラルヘルスケア&クリニック 日本橋開設
- 2013年
- 東京医科歯科大学歯学部 口腔保険学科
- 再建工学口腔保険講座 口腔機能再建技工学 非常勤講師
【所属団体】
- 日本抗加齢医学会専門医 評議員 幹事
- 日本再生医療学会会員
- 日本健康化学学会会員
- (社)日本口腔外科学会会員
- (社)日本補綴学会会員
- (特非)日本歯周病学会会員
- (中間)日本歯科麻酔学会会員
- (社)日本口腔インプラント学会会員
- 日本再生歯科医学会常任理事
- (特非)日本顎咬合学会 咬み合わせ指導医
- 日本接着歯学会会員
- 日本顕微鏡歯科学会会員 専門医
- AMED Academy of Microscope Enhanced Dentistry Member iaaid The International Academy of Advanced Interdisciplinary Dentistry Member
- 東京弁護士会 医療過誤法部会会員
- 中央区京橋歯科警察医学会会員
- 日本ヘルスケア研究会会員
【論文】
Effects of Sevoflurane Exposure on Myocardial Infarction and Arrhythmia during Ischemia and Reperfusion in in vivo Rabbit Hearts