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2011年1月17日

知っておきたい!口の話と身体の話

知っておきたい!口の話と身体の話

30年以上歯科医師をつとめる当院院長による口と身体に関するコラムを掲載しています。健康的な生活を送るために、ぜひご参考にしてみてください。

よく咬むことが健康につながります
ブラッシングの話
よく咬むことが肥満対策に
歯科再生医療

よく咬むことが健康につながります

みなさんは「健康」と聞いて真っ先に何を思い浮かべるでしょうか?

世界保健機関(WHO)が提唱する健康の定義は『肉体的、精神的及び社会的に完全な状態であり、たんに疾病または病弱の存在しないことではない』とあります。

このことから、
・身体が丈夫で社会的に安定していても、ストレスを抱えていては健康ではない。
・心がおだやかで社会的に安定していても、身体に疾患があるのは健康ではない。
・身体が丈夫で心がおだやかでも、社会的に安定していなければ健康ではない。
ということになります。

社会的安定は、その人が置かれた立場や環境によってさまざまですが、日常生活が快適に暮らせる状態であることではないでしょうか。

また、健全な肉体には健全な魂が宿る、といいます。この健全な肉体を維持するために何が必要でしょうか?豊かな心と規則正しい生活、バランスがとれた食生活、適度な運動、十分な睡眠時間。どれが欠けても健康を維持することは困難です。

当たり前の話ですが、私たちはしっかり呼吸し、食べることで生命を維持しています。その大前提として"ゆったり呼吸し、しっかり咬むこと"があげられます。

虫歯や歯周病、咬合異常など口腔疾患があると十分に食べ物を咬むことができません。やわらかいものばかり食べていては栄養が偏り、よく咬まずに飲み込むと胃腸に負担がかかってきます。

偏った食事が続くとカルシウム不足による骨粗しょう症、ビタミンが不足すると肌あれや口内炎、慢性疲労を引き起こします。胃腸に過剰な負担がかかると胃炎や消化不良になります。

現在はメタボリック症候群、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が深刻化しています。これらを予防、改善させることは大切ですが、まずは呼吸器と消化器の入り口である、鼻と口腔内を常に健康な状態にしておく必要があります。

また、しっかり咬むためには正しい咬み合わせができている必要があります。「虫歯や歯周病がないから大丈夫」と安心していませんか?咬み合わせが悪いと顎に過度な負担がかかり、不快な症状が持続します。

脳から枝のようにのびている神経は脊髄、脳神経、脊椎神経を通じ直接末梢へつながっています。脳神経のなかで最も大きな神経である三叉神経は、全脳神経の90%以上も働くといわれています。これは顔面の感覚を脳に伝える神経で眼神経、上顎神経、下顎神経の3本の枝に分かれています。

歯の根の表面を覆っている歯根膜と、この三叉神経は直結しているため、咬み合わせが悪いと、鰓から生まれた同じグループの副交感神経の迷走神経などを通じ、視床下部という自律神経の中枢に連絡し、同部に情動(心の)中枢もあるため、心身にさまざまな影響を及ぼします。

咬み合わせが一因となって起こる症状には次のようなものがあります。

顎・口腔内......発音障害、顎関節雑音、顎関節痛、開口障害、咀しゃく障害、嚥下障害など。

体......顔面のゆがみ、肩こり、腰痛、股関節の痛み、手足の冷え、視力低下、耳鳴り、疲労感、動悸、不整脈、骨格のゆがみなど。

メンタル......不眠症、集中力の低下、記憶力低下、うつ症状など。

お口の健康は、心身の健康と大変深い結びつきがある、ということをおわかりいただけたでしょうか?健康で高いQOL(生活の質)を維持するためにもあなたの口腔環境をいつも最適に保つよう心がけましょう。

ブラッシングの話

ブラッシング虫歯や歯周病予防にブラッシングがとても効果的なのはみなさんもご存知でしょう。「毎日歯磨きしているのに虫歯や歯周病になってしまう」という人は、歯科医院でブラッシング指導を受けてみてください。磨きグセや磨き残し、十分に汚れが落とせていない場所を確認することで正しくブラッシングできるようになります。

あなたはどんな歯ブラシを使用していますか?ヘッド部分が大きすぎるものは細かいところまでブラシが届かないので磨き残しが多くなります。

毛先が開いてしまっているのも同じです。歯ブラシはあなたのお口の健康をケアするために大切な物ですから定期的に取り替えるようにしましょう。ブラシが届きにくい歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシを併用するのも効果的です。

歯ブラシの歴史ですが、古代エジプトのチュースティックやお釈迦様が広めた歯木が始まりだといわれています。どちらも木の枝を切ったもので歯を磨くものですが、やがて歯磨剤が使用されるようになりました。卵の殻を焼いた灰、蜂蜜と焼塩と酢を混ぜたものだったのが時代と共に変化して、現在ではたくさんの種類の歯磨剤が発売されています。

多くの人が幼少時から歯磨剤を使って歯磨きをしてきたと思います。しかし私は毎回歯磨剤を使用しないようにと患者さんにアドバイスします。

「でも歯磨剤を使わないとスッキリしない」という方がいらっしゃいますが、この爽快感が大きな落とし穴なのです。歯磨剤をつけてブラッシングすると泡やメンソールなどの香辛料がお口全体に広がるのでスッキリして"磨けた気分"になってしまうのです。

また、歯磨剤を使用して強く歯を磨きすぎるとエナメル質が傷ついたり歯が磨耗して知覚過敏を引き起こすことがあります。

口臭が気になるからと歯磨剤に頼るのも考えものです。大きな原因である歯垢(プラーク)をしっかり落とさなければ、口臭が改善することはありません。

歯ブラシだけでも汚れを十分落とすことは可能です。ステイン(着色汚れ)が気になるときは、その部分だけ歯磨剤をつけて磨いたり、どうしても歯磨剤を使わないとスッキリしないという場合はノンペーストでしっかり掃除してから、最後にほんの少しだけ歯磨剤をつけて着色が気になる部分をブラッシングするようにしましょう。

よく咬むことが肥満対策に

よく咬むことが肥満対策にあなたは食事にどれくらいの時間をかけていますか?しっかり食べ物を咬んでから飲み込むようにしていますか?

戦前の食事は麦などの雑穀やいも類、根菜類、高野豆腐、煮干などが食卓に上っていました。当時は食べ終わるまでに約1420回咬んでいましたが、現代は約620回ですから半分以上、咀嚼回数が減ったことになります。

その原因のひとつが欧米式の食事の普及で、ハンバーガーやスパゲティなどやわらかい食品を摂るようになったことが考えられます。

よく咬んで食べることで胃腸での消化・吸収がスムーズになります。それ以外にも脳の満腹中枢を刺激して食欲を抑えて食事療法や肥満対策に役立つことがわかっています。

時間をかけてよく咬むことで脳の働きが活発になり、神経ヒスタミンの量が増加します。神経ヒスタミンは満腹中枢や交感神経を刺激して、食欲を抑えるレプチンというホルモンの分泌を活発にすると考えられています。

肥満や2型糖尿病(食べ過ぎ、運動不足、肥満、体質といった生活習慣が原因となる糖尿病)対策に有効なのが食事のときにひと口20~30回咬む『噛ミング30(カミングサンマル)』です。

よく咬んで、美味しく味わって食べることで生涯を通じて肥満対策ばかりでなく満足感やくつろぎを得ることができます。

ご飯を主食とする日本食は、咀嚼回数を増やす最適な食事です。きらいでなければ玄米のご飯を中心に主食、副食を並べた一汁三菜が基本で、口の中でご飯とおかずが一緒になることで咀嚼回数が増えます。

また、日本食は肉や油脂をあまり使用せず、野菜や茸類、海藻類を多く使うため、低カロリーで食物繊維が豊富に含まれているので咬む回数が自然に増えていきます。

肥満や糖尿病対策のため食事制限をしたり、運動をするという方法を実践している人は多いでしょうが、まずは食事の献立や咬む回数に着目してみましょう。

歯科再生医療

歯科再生医療再生医療とは、病気やけが、事故などで組織や臓器を失った場合、薬や医療材料の代わりに体の中の細胞を用いて、機能や形状を回復させる先端医療技術です。

歯科医療の分野では『歯髄細胞バンク』が2008年10月、鶴見大学歯学部で設立されました。これまで医療廃棄物として処分されていた乳歯や親知らずから歯髄細胞*を採取、ウイルスの有無などを調べてから細胞を一定量培養して冷凍保存させるもので将来、虫歯や歯周病の治療ばかりでなく骨の形成や、 修復、脊髄損傷、臓器の疾患などに対応した再生医療に活用することが期待されています。

自分の歯髄細胞を用いることで拒絶反応の心配がなく、患者さんの負担も軽減することができます。

歯髄細胞バンクに登録するためには
乳歯や親知らずを抜歯していただきます。※抜歯のタイミングは医師の診断で決定します。
幹細胞は老化とともに減っていきます。特に20~30歳から激減するため、できるだけ早めに細胞保管をするのが望ましいでしょう。

ただし、歯が虫歯になっている場合などはお預かりできない場合があります。また、すでに抜けてしまった歯や自宅で抜いた歯は細胞が細菌感染していることが多く、お預かりすることはできません。

当院は歯髄細胞バンク歯科医療施設として再生医療推進機構に認定されています。詳細についてはお問い合わせください。

株式会社再生医療推進機構のホームページ

※歯髄細胞......歯の神経に含まれる幹細胞(木の幹から枝が分かれるように、さまざまな細胞に分化する能力を持つ細胞)の一種で、歯牙の硬い組織に保護されているため紫外線や放射線を通さず、遺伝子も傷つきにくいので再生医療に適しています。

脳をだまして幸せになる方法

脳をだまして幸せになる方法

"脳をだます"と聞いて「脳をだますなんて本当にできるの?」「自分の脳をごまかすことなんて不可能だ」と思われた人もいらっしゃるでしょう。寝たりきりや認知症にならずQOL(生活の質)が高い状態=いつも笑顔で人生を送る。そのためには脳の健康が不可欠です。

心身ともに健康で、充実した毎日を過ごしている人は、いつも脳が"笑顔"の状態が続いています。物を考えるにしてもポジティブで人生を前向きにとらえることができます。人によっては斬新なアイディアがわいたり、誰もがあっと驚くような発明をするかもしれません。高いQOL(生活の質)はもちろん人生そのものが豊かになります。

当院では脳を健康に保つためのさまざまなアプローチであるという理念のもと治療を行っています。笑顔になるためには、脳に錯覚を起こさせる必要があります。そのためには脳が「歯科治療を行った」ことを認識しないほど精密な治療が必要です。

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※バイオミメティックアプローチ(生体模倣学的アプローチ=健全な軟組織・硬組織を忠実に模倣すること)による治療例

虫歯や歯周病、その他の口腔疾患があっても、治療によって"健康歯がそろっていて快適に咬むときと同じ状態"に戻すことでお口のトラブルがあるときに抱えていた不快感や痛み、ストレスは消えてなくなります。

もちろん歯科治療を行ったことを記憶から消し去るのは不可能ですが、快適に咬めて審美的にも美しい口元になることで脳が元気になる状態はもちろん、笑顔にも自信を持つことができます。

当院では歯科治療は患者さんの心身の健康と高いQOLを維持するための土台の役割を担っていると考えています。ただ虫歯や歯周病、その他の口腔疾患を治療すればそれでよいのではなく、患者さんおひとり、おひとりのライフスタイルが幸せで充実するよう全力でサポートすることが我々の使命であると自負しています。

こんにちは。院長の別部尚司です。

歯科医院私が2歳の頃、母が悪性腫瘍で亡くなりました。医師という職業を選択したのは、母の死が大きく影響していたと思います。

神奈川歯科大学卒業後、東京医科歯科大学第2口腔外科に入局して口腔外科医として勤務している時に、耳鼻科、麻酔科、ペインクリニック、医学部放射線科、皮膚科、血液内科、脳外科を学ぶチャンスを得ました。「口の中から診るのでなく、体全体から顎と口を診なければならない」という考え方に至ったのはその当時の経験が大きかったからです。

また、総合診断学・補綴学・歯周病学の権威であるDr.レイモンド・キムに出会えたことがきっかけで「口腔外科だけでは十分ではない。顎口腔と全身の関わりあいとを結びつけて考え、アンチエイジング医学に基づいた予防と治療を行うことで患者さんを健康にできるのだ」と確信しました。当院は「本当に患者さんの役に立つ病院」「自分や家族がかかりたい病院」をコンセプトに開業、そして現在に至っています。

"脳をだます"歯科治療とは?

脳をだます歯科治療私が考える「患者さんのための治療」とは高いQOLを生涯保ち、健康長寿を実現するために、できるだけお口の中が健康であった状態に戻して、それを長期間維持することです。

そのためには、脳が異常であることを認識しないよう治療を行う必要があります。適合が悪い金属をかぶせた歯やフィットしていない義歯では、脳は異物が入っていると認識します。

本来、人の体は体内に異物が入ると押し出そうとしたり、拒絶反応を起こします。たとえば臓器移植手術ですが、人体はその臓器を異物と認識するため、拒絶反応を起こすことがあります。免疫抑制剤が使用されるのは、これを抑えるためです。

私たちの脳は想像以上に敏感で、とても優秀です。どんなに精密な機械でも太刀打ちできないほどの機能を持つ脳に"歯科治療を受けていない。口腔機能は正常に働いている"と判断させる、ある意味脳をだますためにはどうすればいいでしょうか?

それには歯や顎が本来あるべき姿にリセットされた状態=脳が違和感を感じない状態にする必要があります。これを実現するために、当院では高度な技術を持つ専門医とチーム医療を行っています。

歯が健康になることで心身も健康になり、その結果、長生きできる。これは決して大袈裟な話でも誇大表現でもありません。

また、歯を治療したことで心身が健康に、咬み合わせが正常になることでほうれい線が消えてアンチエイジング効果がみられることもあります。

ニコニコと笑いながら暮らしてくださるために

ニコニコと笑いながら暮らしてくださるために私の唯一の目標は、すべての患者さんが自分が生きていることを心から嬉しく思って、ニコニコと笑いながら暮らしてくださることです。

"自分の体にやりたくないことはしない"シンプルな言い方ですが、これに尽きます。「いくら虫歯治療をしても、また削ってやり治しを繰り返ししている」「自分の話をじっくり聞いてくれる医師から治療を受けたい」「虫歯や歯周病の自覚症状はないが、原因不明の肩こりや頭痛に悩まされている」心当たりのある方は一度ご相談ください。

プロフィール

プロフィール歯学博士/ 別部 尚司(ベップ ヒサシ)

【略歴】
昭和26年 東京都築地生まれ
昭和51年 神奈川歯科大学卒業
同年 東京医科歯科大学 第二口腔外科入局
昭和63年 千葉県船橋市開業 別部歯科
平成元年 別部オッセオインテグレーテッドインプラント研究所併設
平成2,4年 U.S.C Continuing Education
平成6,7年 U.S.C Continuing Education
平成8年 カイロプラクター資格取得
平成9年 U.S.C Continuing Education
平成11年 オーラルヘルスケアセンター併設
平成18年 別部オーラルヘルスケア&クリニック 日本橋開設
平成25年 東京医科歯科大学歯学部 口腔保険学科
       再建工学口腔保険講座 口腔機能再建技工学 非常勤講師


【所属学会団体】
日本抗加齢医学会 会員
日本再生医療学会 会員
日本健康化学学会 会員
(社)日本口腔外科学会 会員
(社)日本補綴学会 会員
(特非)日本歯周病学会 会員
(中間)日本歯科麻酔学会 会員
(社)日本口腔インプラント学会 会員
日本再生歯科医学会 理事・会員
(特非)日本顎咬合学会 咬み合わせ指導医・会員
日本接着歯学会 会員
日本顕微鏡歯科学会 会員

AMED Academy of Microscope Enhanced Dentistry Member
iaaid The International Academy of Advanced Interdisciplinary Dentistry Member

東京弁護士会 医療過誤法部会 会員
中央区京橋歯科警察医学会 会員
SJCD(ソサエティ オブ ジャパン クリニカル デンティストリー)理事(非常勤)
日本ヘルスケア研究会 会員

論文【論文】
Effects of Sevoflurane Exposure on Myocardial Infarction and Arrhythmia during Ischemia and Reperfusion
in in vivo Rabbit Hearts

【お口の中のできものなどで困っている】という方へ

原因は自律神経バランスが崩れ、免疫抵抗性が落ちたためです。
普段からオーラルヘルスケアセンターでよく検査をし、定期的にメンテナンスを受けて下さい。
問題点のある方には治療をおすすめしています。

オーラルヘルスケアセンター

お口の中のできものなどで困っている

口腔内の疾患といえば虫歯、歯周病が真っ先に思い浮かびますが、消化器の入り口である口腔内には腫瘍や、腫瘍の前駆症状といわれる白板症などが起こる場合があります。比較的容易に治療できるものから、ガン化しやすい病気、悪性の病気もありますので少しでも異常を感じたら早めに口腔外科医に相談するようにしましょう。

当院では、東京医科歯科大学、有明癌研究所、国立がんセンター、東京大学、京都大学、岡山大学、京都府立医科大学、近畿大学、新潟大学、東北大学医学部、歯学部、岩手医科大学、慶應義塾大学、東京女子医科大学、日本医科大学、東京医科大学、帝京大学医学部、東邦大学医学部付属病院、聖路加病院、東京歯科大学、神奈川歯科大学、日本大学医学部、歯学部、日本大学松戸歯学部、鶴見大学、日本歯科大学、(順不同)などさまざまな専門機関と医療連携を行っています。


【アフタ性口内炎】
【白板症】
【腫瘍】
【紅斑症】
【歯肉の変色症】

【アフタ性口内炎】

アフタ性口内炎

真ん中が白っぽくまわりが赤い、円形の小さな潰瘍ができます。原因はストレスや睡眠不足、ビタミンB群、ビタミンC不足などで、食事中に刺激を受けたり歯ブラシがあたったときなどに痛みます。そのため十分に食事が摂れなくなりQOL(生活の質)低下の原因になります。

アフタ性口内炎は何度も繰り返し発症する人が多く、この場合は原因を明らかにして予防することで発症を抑えることができます。ストレスを抱えていないか、睡眠不足ではないか、栄養のバランスが摂れているか日常生活を振り返ってみましょう。

当院では最も早く治るレーザー治療を行っています。麻酔を使わずに、ほぼ一回のレーザー治療で痛みが消えますが、症状によっては2~3回の治療が必要な場合があったり、痛みが強いときは局所麻酔を必要とすることがあります。

一般的な治療法は、副腎ホルモン剤のケナログ軟膏(トリアムシノロン アセトニド)を1日数回塗ったり、アフタッチを貼ったりして数日から2週間かけて治癒させます。また、そのほかに粘膜保護剤のうがい薬を日に4回、食後などに使用します。

症例1
【治療前】
大きな、複合した痛みの強い口内炎。
アフタ性口内炎 広範囲の複合した口内炎です。
自発痛も擦過痛も、塩分や酸(お酢)による痛みも非常に強い状態です。
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アフタ性口内炎 NdYGレーザーは他のレーザーより深くまでとどきます。黒い色素に良く反応するので黒色色素をレーザー手術部へ塗布します。
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【治療終了時】
アフタ性口内炎 レーザー処置(照射)後、アフタの原因ウイルスが死滅したのでその場で痛みがなくなり帰宅しました。
悩みぬいた劇痛から即座に解放され、ビックリされたのと同時に、ニコニコしながらお礼を言って帰られました。
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アフタ性口内炎

症例2
【治療前】
アフタ性口内炎くり返し発症する、再発性アフタ
痛くて来院されました。レーザー照射前です。
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アフタ性口内炎 黒色色素塗布しました。
下へ
【治療終了時】
アフタ性口内炎 レーザー照射蒸散直後。
痛みはその場で消失しました。
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アフタ性口内炎 術後9日目の治療状態です。

【白板症】

白板症口の中の粘膜や舌などに、白斑が生じる病気です。原因としては不適合な義歯や被せもの、刺激の強い食品の過剰摂取、喫煙、ビタミンA不足などがあります。不適合補綴物の除去、刺激の強い食品の摂りすぎに注意する、喫煙を控える、バランスがとれた食生活をするなど予防を心がけるのが一番です。

治療法としてはレーザー治療、切除術や凍結療法がありますが、いずれの場合も詳しく検査をする必要があります。白板症は特にガンになりやすい病気の一つ(前癌状態)といわれています。 このような変化に気がついたらなるべく早く相談して確定診断を受けてください。

※症例の患者さんはこの後、切除手術をし、現在も正常です。早期発見が、悪性化を防ぐことができました。

【腫瘍】

腫瘍上下顎歯肉、舌、頬粘膜、口腔底、上顎に腫瘍ができることがあります。原因不明とされていますが、腫瘍発生の原因として考えられるのが義歯や金属冠の刺激、喫煙があります。

ブラッシングのとき、お口全体を鏡に映して細かくチェックする習慣を身につけることで腫瘍を早期発見することができます。

上顎の腫れている部分が腫瘍と疑われるものです。腫瘍には良性と悪性があり、良性腫瘍は必ずしもすぐに取らなければならないわけでもありません。

しかし悪性腫瘍の場合、早期発見して対処しなければ、かなりのスピードで生命に危険が及ぶことになります。腫瘍は外側から見ただけでは、素人目には「良性」、「悪性」の判断がつきにくいので、このような変化を見つけたらできる限り早く組織検査をして確定診断を受けるようにしてください。

※この症例の患者さんは医療連携の大学病院口腔外科で入院、手術しました。

【紅斑症】

紅斑症舌や歯肉、口腔底などに紅板や紅斑があらわれます。正しく診断するためには、生検組織の採取による組織検査が必要です。癌化する可能性が高いので、このような変化に気がついたらなるべく早く歯科医師に相談してください。

【歯肉の変色症】

歯肉の変色症歯肉の抵抗性を増すために歯肉は粘膜下層にメラニン色素を蓄えます。日焼けに対応して皮膚が黒くなるのと同じだと考えれば分かりやすいでしょう。タバコを吸う人は多かれ少なかれほとんどなります。
(※タバコ焼け状態。タバコのメラニン沈着症は癌になりやすい。)

笑うと歯肉が見える人が、この沈着症を起こす場合があります。疾患ではありませんが審美障害になるということで昔は手術で切除したり、腐蝕剤で焼くなど痛みを伴う処置を行っていました。当院ではレーザーで無痛下に治療を行います。

レーザー治療は歯茎の黒ずみ(メラニン)の除去ばかりでなく、歯周病治療や歯根治療、インプラント治療などに使用され、音や振動がなく痛みもほとんどありません。また、妊娠中の方や高血圧の方でも安心して治療を受けることができます。

黒ずんでしまった歯肉にレーザーを照射することで歯肉の中のメラニンを蒸散除去します。状態にもよりますが1~数回ほどで、美しく健康的なピンク色の歯茎に戻ります。

【咬み合わせに困っている】という方へ

咬み合わせに困っている

食事中、咬み合わせ部分に食べ物がくっついたとき、とても違和感を感じたことはありませんか?私たちの口の中は想像以上に敏感です。食事中はすぐに違和感を感じますが、長い間に咬み合わせにズレが生じた場合はなかなか気がつきません。しかし、歯の高さや位置がわずか0.1mmでも違ってくるとさまざまなトラブルが生じることがあります。

咬み合わせの治療は大きく分けて3つあります。1つは(可逆性の)スプリント治療、次に矯正治療、そして補綴による治療です。それらを組み合わせて治療します。

このページでは当院で行っている「咬み合わせを改善する治療」についてご紹介します。

咬み合わせが悪いとどうなるのですか?
【シーネ】スプリントを使った咬み合わせ治療
【矯正処置】装置を使った咬み合わせ治療
【バイオミメティックビルドアップ】生まれて間もない自然歯に近づける治療法

咬み合わせが悪いとどうなるのですか?

咬み合わせが悪いと咬み合わせが悪いと特定の歯だけに過大な力が加わって亀裂が入ったり、割れてしまうことがあります。また、歯そのものばかりでなく歯を支えている骨など歯周組織に大きな負担がかかって、歯周病のある方はやがて歯がグラグラしてきます。

咬み合わせがアンバランスだと頭や頸部(首)、顎の特定の筋肉が緊張したり、過大に動くことで正常に動かなくなることがあり、頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。顎や口腔内にはりめぐらされている神経の多くは、お母さんのお腹の時代のえらから生まれた、脳神経系のとても良く働く三叉神経(第5枝)、および顔面神経(第7枝)、舌咽神経(第9枝)、迷走神経(第10枝)、副神経(俗称肩こり神経、第11枝)に支配されているため、咬み合わせを調整するということはこれらの脳神経系のバランスを調整することでもあります。

咬み合わせが改善されることで頭痛、肩こりや頚椎と腰椎の良いバランスが得られるため、腰痛が改善され、聴覚神経(第8脳神経)のバランスが得られめまいがなくなったり、個人差はありますが目がよく見えるになったり、耳がよく聞こえるなどの頭頚部症状の改善が得られることがあります。

【シーネ】スプリントを使った咬み合わせ治療

シーネ歯ぎしりにはさまざまな原因が考えられますが、咬み合わせの異常や不適合な被せものなどが原因の場合は、それらを調整すれば改善する場合があります。

それ以外に考えられる理由としては心因性、ストレス性によるものがあり、仕事中や就寝中に歯ぎしりをしたり、食いしばることでストレスを軽減させている状態です。この場合はお口の模型を取り、シーネ(スプリント)を作成して咬み合わせの安定処置を行います。
シーネ

シーネ歯ぎしりやくいしばりの力が強い場合、写真のように装置が壊れてくれて、自分の歯や歯周組織、顎の関節を守ります。壊れても小さければその場で修理することも可能です。

ナイトガード、プロテクションスプリントなどは自分の歯の身代わりに、咬耗したり、壊れてくれて動く道具です。削れたり、割れたり、穴が開いたら、よく機能している道具なのです。

【矯正処置】装置を使った咬み合わせ治療

歯列矯正は限局された(簡単な)治療以外は、当院と協力医療してくださる矯正専門の中でもエキスパートの先生と協力して矯正処置を行います。

症例紹介1
写真の方は30代の女性ですが、エジュワイス法で行い、矯正装置がついている期間は2年半でした。歯堤の長さと、歯を足した全距離を比較し、歯を足した長さが大きいため、左右上下4番目の歯(計4本)を適宜抜歯しています。

【矯正前】 矯正処置

【矯正開始6ヶ月後】 矯正処置

【矯正終了時】 矯正処置

※便宜抜歯とは、顎の大きさと歯の幅や大きさにアンバランスがある場合、顎の方ほうが相対的に小さい場合にバランスを整えるために歯を抜くことをいいます。

症例紹介2
写真の方は40代の女性で、舌の圧迫症状を取り、舌房回を行いました。 「呼吸の質の改善」、頚椎症候群の改善が行われ、現在は呼吸も楽になり、頭痛、頚腕症候(特に肩、首のコリ)がなくなり、日々快適に暮らされています。

当例は、ベッグ法を基としたマッスルウィンズで行ったため、矯正の動かす期間は何と1年間で、インプラント処置を含めて、1年2ヶ月と当院最短期間で、矯正、補綴治療が終了しました。

【矯正前】
矯正処置

【矯正開始9ヶ月後】
ほぼ、動的期間が終りになろうという所で、この写真撮影後、上顎のプラントを除去した。
矯正処置

【矯正後】
インプラント補綴を含む、最終補綴物装着時です。
矯正処置


【歯を「きれい」にしたい】という方へ

歯を「きれい」にしたい

「笑うと銀歯が見えて気になる」「歯や歯肉の色が気になる」「笑顔に自信を持ちたい」という悩みを抱えている方はいませんか?そんな方にオススメなのが「審美歯科治療」です。

審美歯科とは、歯の白さや、歯並びといった美しさに焦点を当てた歯科医療のこと。最近では、気軽に白く健康的な歯を手に入れられることから、「歯の美容整形」とも言われています。

審美歯科には大きく分けて、人口歯を歯に入れるセラミック治療、歯を薬剤で漂白するホワイトニングの2種類があります。口元の悩みを抱えている方、ぜひ一度ご相談ください。

このページでは当院の審美歯科メニューについてご紹介します。
【PMTC】息もスッキリ。ひとつ上のクリーニング
【ラミネートベニア】"歯のつけ爪"で歯を美しく見せる
【ホワイトニング】歯を削ることなく美しい輝きに

【PMTC】息もスッキリ。ひとつ上のクリーニング

PMTC歯科医師、歯科衛生士などの専門家が歯のクリーニング専用の器機を用いて、専門的にお口の中の清掃を行います。歯垢(プラーク)が増殖すると、バイオフィルムと呼ばれる歯磨きでは取れない汚れになります。PMTCはこれらの汚れを除去して口腔環境を整えます。虫歯、歯周病の予防だけでなく、口臭の改善などにも効果があります。

【バイオミメティックビルドアップ】生まれて間もない自然歯に近づける治療法

バイオミメティックビルドアップでは咬み減り(咬耗)や摩耗によって失われた歯質をバイオミメティックアプローチ(生体模倣学=健全な軟組織・硬組織を忠実に模倣すること)で元のようにして盛り上げます。

咬み合わせの部分の治療で、かつては型を採って金属を詰めたり被せたりするためには大きく歯を削る必要がありました。

健康な部分まで削るのは、金属で被せたり詰めたりする場合、歯にしっかり合着するためにとれないように形を整える必要があるためです。金属は歯に専用の合着剤で装着しますが、歯に完全に接着しているわけではないのでそのしっくいにヒビが入り、隙間から唾液と共に虫歯菌が浸入して虫歯になり、再び治療が必要になる場合がほとんどです。

バイオミメティックビルドアップは必要最低限の歯を削って虫歯を除去したり、神経の治療を行ったあとレジンを盛り上げて基の歯を参考につくっていきます。しっかりと接着するので、接着が維持されている間は再び虫歯になることがなく、自然歯と同じ色に仕上げることができるので審美的にも美しい治療法です。

バイオミメティックビルドアップ

【ラミネートベニア】"歯のつけ爪"で歯を美しく見せる

ラミネートベニアいわゆる"つけ爪"のようなものです。虫歯や神経をとって変色した歯、加齢と共に変色した歯、先天的(生まれつき)な着色などがある歯を、白く美しくするのに有効的です。
また、多少の歯並びの整形や歯の形を整えることも可能です。

(1)初診時に撮影。前歯に変色と凹凸が見られます。
(2)セット後。他の歯と微妙な色調を合わせると、自然な状態が再現でき、自分の歯と区別がつきません。
ラミネートベニア

<ラミネートベニアのメリット>
・歯を360度削らず、最小限削るだけで済む
※歯の表面だけを削るので、その内側は自分の歯質が残ります
・事前にホワイトニング(漂白)を併用することで、より白く自然に仕上げることができます
・ラミネートベニアをしっかりと接着することで、歯自体の強度が増す

<ラミネートベニアのデメリット>
・矯正やバイオミメティックビルドアップ、被せもののように大きく歯や歯並びを変えることができないことがあります
・保険適用はありません

症例紹介
【治療前】
ラミネートベニア

【治療後】
ラミネートベニア

【ホワイトニング】歯を削ることなく美しい輝きに

ホワイトニング白く美しい歯は清潔感があり、好感をもたれます。しかし歯が黄ばんでいたり、変色しているとせっかくの笑顔も魅力が半減してしまいます。ホワイトニングは歯を削ることなく、歯を白く輝かせます。笑顔に自信が持てることで、あなたの人間関係が、より豊かになるでしょう。

歯の着色原因とは?
先天的な強い黄ばみ、加齢、食事・嗜好品などによる外因着色、抗生物質摂取などによる内因着色。治療に使用された金属がだ液や空気に触れ、酸化したことによる着色など。

漂白できない歯、禁忌症
エナメル質・象牙質形成不全、重度のテトラサイクリン変色歯、金属の酸化による着色。
妊産婦、授乳中の女性はご相談ください。

ホワイトニングの種類
オフィスブリーチ
歯科医院内で行われるホワイトニングです。歯科医院で行うため簡単です。診療時間は長くなりますが、そのつど効果がハッキリとわかります。

ウォーキングブリーチ
失活歯(無髄歯、神経を取って死んでしまった歯)のホワイトニングです。歯の内側から漂白することで高いホワイトニング効果が期待できます。

バイタルブリーチ
歯髄が生きている歯のホワイトニングです。歯科医院で行うオフィスブリーチと医師の指導のもと、家庭で行うホームブリーチがあります。

ホームブリーチ(ホームホワイトニング)
歯科医師の監督・指導を受けながら、患者さんが自宅で行うホワイトニング治療のことです。

【歯周病】歯の腫れ、痛みでお悩みの方へ

歯周病口腔内には600種を超える細菌が存在し、その数は、しっかりブラッシングをする人でも約1000~2000億個体、そうでない場合は4000~6000億個体の細菌があるといわれています。

歯周病は歯垢(プラーク)のなかにいる細菌によって引き起こされる病気です。歯と歯茎の間に歯周病菌が浸入すると、歯を支えている骨の組織を破壊していきます。

初期の歯周病はほとんど自覚症状がないため、歯茎が腫れたり歯がグラグラしてから気がつくというケースがほとんどです。「虫歯で歯を失いたくない」と懸命に歯科医院に通う人がいらっしゃいますが、実は自覚症状があらわれにくい歯周病のほうが発見されるまでに時間がかかり、厄介な病気だといえるでしょう。

歯周病と全身疾患について
歯周病といえば歯茎が腫れたり歯がグラグラして抜けるものだと思われていますが、実は全身疾患と大きな関わりあいがあることが報告されています。しっかり歯周病ケアをすることは全身疾患を予防することにつながります。

<歯周病に関連するといわれる全身疾患>
・糖尿病
・細菌性心内膜炎
・低体重児出産
・早産
・リウマチ
・誤嚥性肺炎

歯周病菌が原因で心疾患に
心疾患は日本における3大死亡原因の2番目にあげられていますが、歯周病菌は血流に乗って心臓や他の臓器にも感染することがあります。細菌性心内膜炎は心臓の弁膜や内膜に炎症が起こる病気ですが、ほとんどが口腔内のベタ付く細菌が原因です。

また、2型糖尿病の原因が歯周病菌の出すLPS(リポポリサッカライド)が血中に入り、TNFαが出て糖取り込み細胞につくと、GLUT4という糖取り組み細胞の当取り入れ口が開かなくなり、糖尿病になることが2010年、わかりました。

心臓のまわりにはりめぐらされている血管で、心臓の細胞に酸素や栄養を与えている血管である冠動脈に感染すると歯周病菌が持つ炎症性物質や毒素が血栓をつくり、心筋梗塞を起こすケースもあります。

歯周病と誤燕(ごえん)性肺炎
食事をしたとき、食べ物が食道を通らずに、誤って気道へ入ったとき歯周病の原因菌が肺や気管支に感染して肺炎を引き起こします。

死亡原因にもなる重篤な問題を引き起こすので、常に口腔の病変がコントロールされるよう定期的なメンテナンスを受けて下さい。
 

歯周病治療について

歯周病治療歯周ポケットの検査
歯は歯冠部、顎の骨に埋まっている歯根部から形成されています。歯の根萌出時に顎の骨を連れてきて、そのまわりを覆っているのが歯茎です。歯肉の上部には歯槽溝という溝があり、正常で2~3mmの隙間がありますが、歯周病で歯茎に炎症が起こると、溝がどんどん深くなっていきます。その炎症は腫瘍の形なので、免疫が非常に多く使われてしまいます。

歯周病の検査ではプローブ(歯周ポケット測定器)を入れて深さを測り、歯周病の進行具合を調べます。健康な歯茎の溝の深さは2~3ミリとされており、それより深かったり、プローブを入れただけで出血がある場合は歯周病の疑いがあります。腫瘍積は5~7M2になり体の免疫負担もとても大きいものになります。

スケーリング
スケーラーと呼ばれる専用の器具を使用して歯周ポケット内から歯垢、歯石などの除去を行い、感染源をコントロールします。

歯周病の大きな原因が細菌性バイオフィルムの歯垢(プラーク)です。歯と歯茎の隙間にたまるプラークは、ネバネバしたやわらかいものです。これがだ液に含まれるカルシウムなどによって石灰化したものが歯石で、普段の歯磨きで除去することは不可能です。

歯石の表面はざらざらしており、小さな穴があいています。いわゆる軽石のような状態だと思えば分かりやすいでしょう。この小さな穴に細菌の塊である歯垢がたまり、そしてますます石灰化して増殖することで病原菌が増し歯周病が進みます。この悪循環を断つためにも原因菌を除去するスケーリングが重要になってきます。

ルートプレーニング
スケーリングでは取ることのできない歯の根っこの深い部分の歯石や細菌に感染した歯質を除去します。ポケットの奥深くまでスケーラーやキュレットを挿入するため、麻酔をして行います。
 

歯周病の外科手術について

歯肉切除
歯肉が腫れあがっている場合、歯周病が悪化しないように不要な部分の歯肉を切除して縫合します。

歯周ポケット掻爬(そうは)術
歯茎に麻酔をして歯周ポケットの中の歯石や歯垢を除去します。歯周ポケットの深さが3~5mm程度の比較的軽症の場合に行います。

フラップ法(Flap)
歯茎を切開して歯槽骨から剥離し、露出した歯根のプラークや歯石の除去、歯槽骨の清掃をしたりダメージを受けた歯肉などの組織を除去、縫合して歯肉を元の状態に戻します。

歯肉弁根尖側移動術(Apically Positioned Flap)
臼歯部で歯肉が極端に薄かったり、幅が狭い場合などに歯肉の幅の増加をしたり不要なポケットの除去を行います。

遊離歯肉移植術(Free Gingival Autograft)
歯周病などで弱った歯肉を除去し、お口の内側の丈夫で健康な歯肉をその部分に移植します。周辺の組織と密着して丈夫な歯肉をつくることができます。

組織誘導再生療法(GTR)
重度の歯周病によって失われた歯周組織(特に骨)を再生させます。歯周病によって破壊された根面を清潔にして吸収性メンブレンという特殊な膜をかぶせ、不要な歯肉が入り込まないようにし、ゆっくりと再生する歯槽骨・歯根膜が回復するスペースを確保します。こうすることでメンブレンの上では歯肉が回復し、その下では歯槽骨が再生してきます。

エムドゲイン法(Emdogain)
GTRと同じように、歯周組織を再生させる手術です。異なる点はGTRはメンブレンを使用して不要な組織の進入を防ぎますが、エムドゲイン法は組織の欠損部にエムドゲインゲルを塗布して歯周組織の再生を促します。

エムドゲインはスウェーデンで開発された歯周再生材料で、子供の歯が生えるときに働くタンパク質の一種です。安全な歯科再生材料として、現在は39ヶ国で採用されています。

歯周病の外科手術
歯周病の進行具合によっては歯肉の手術を行います。この写真の方は30代の女性ですが、(1)の写真のように初診で来院されたときには歯肉全体が赤く歯周病でした。デンタルドックや歯周検査を行い診査・診断して(2)(3)の写真のような手術を行い初診から4年で(4)の写真のようにピンク色の健康な歯肉に戻りました。

【歯がなくなって困っている】という方へ

歯がなくなって困っている

虫歯や歯周病、その他の原因で歯を失ってしまったとしたら。正しく咬めないのはもちろん、咬み合わせが悪くなることで頭痛や肩こりなどを引き起こすことがあります。

※上の写真では、咬み合わせのチェックを行なっています。歯の接触で咬合紙の「咬み抜いた所」のチェックをして、調整します。

また、歯がないことで発音が上手くできなくなったり「大きく口を開けて笑うことができない」「見た目が気になる」と消極的になってしまうことがあります。歯が失われることで私たちは想像以上のデメリットを受けることになります。早めに治療してあなたのQOLを高め、毎日を笑顔で過ごすようにしましょう。

このページでは失ってしまった歯を補う治療方法をご紹介します。

【インプラント】最も天然の歯に近い治療方法
【義歯】お口にぴったりとフィットする入れ歯
【ノンクラスプデンチャーや見えないクラスプ義歯】
【コーヌステレスコープ義歯】より安定感がある入れ歯

【インプラント】最も天然の歯に近い治療方法

インプラント治療の症例

インプラントは歯を失ってしまった部分にインプラント(人工歯根)を埋め込み、人工の歯をその上に取り付けて咬む機能を回復させる治療法です。天然歯と同じように咬むことができ、術前計画をしっかり立てて正しく上手に行われば、見た目の自然さも審美性も手に入れることができます。

【当院のインプラント治療の特徴】正確に埋入するために
インプラントは、ただ埋入すればよいわけではありません。鏡を見たときあなたの口の中を観察してみてください。歯はどのように生えていますか?歯の大きさや生え方、歯並び。それは唯一の"あなたモデル"であり、大きさや形、生えている方向などは十人十色です。

サージカルステントは、将来どんな歯の形になるかワックスで作った3次元的設計図で、それを元にインプラントを埋め込む位置を緻密に計測するために使われる透明樹脂のマウスピースのようなものです。CTのデータに基づいて3次元的にインプラントの埋入位置を定め、その箇所にピンポイントで誘導する装置です。これを用いることでインプラントの位置・方向・長さなどを診査して正確に埋入することができます。

インプラント治療の流れ
1.初診カウンセリング

インプラント治療で高度で的確の治療と同じように大切なのは患者さんと医師を含めたスタッフとの信頼関係です。患者さんは「インプラント治療ってどんな方法?」「どのくらいで咬めるようになるのだろうか?」「痛みは? 日常生活に影響はあるのだろうか?」とさまざまな疑問や不安を感じるはずです。

それらをクリアにするためにも丁寧な説明=インフォームドコンセントのカウンセリングが大切です。小さなことでも気になることがあれば何でも医師に相談してください。

検査や診断結果、症状をもとにインプラント治療(治療方法・治療期間・費用)の利点・欠点についてご説明します。

どんなに優れた治療内容でも、患者さんに結果として不満が強くあれば、それは十分な治療とはいえません。しっかりとご理解、納得してからインプラント治療をスタートさせます。

2.全身疾患のある方は、事前に担当医と相談し、手術可能な状態に病状をコントロールしてから治療を行います。

 3.口腔内の診査とカウンセリング

インプラント治療のために必要な検査を行います。 お口の中の状態を詳しく調べるために、口腔内診査、歯肉の検査、レントゲン写真撮影、口腔内写真撮影、歯型取り(歯列模型作製)などを行います。これらの検査結果をもとに、3次元CT像を動かしてより詳しい治療計画を立て、ご説明します。

必要と判断した場合は、インプラント治療の前に虫歯治療や歯周病治療、口の中の細菌を減らすためにクリーニングを行います。「早く治療を進めて欲しい」と思われるでしょうが、口腔内の細菌や炎症など状態がよくないのにインプラント治療だけを行っても感染を起こさない口腔環境にはならないからです。

 4.一次手術(インプラント埋入手術 )

手術は無痛麻酔をしてから行います。骨量が足りている場合は30分〜1時間程度の手術で終わります。

<上顎の骨が足りない場合>

・サイナスリフト
歯を失うと歯槽骨の吸収が起こり、骨が薄くなっていきます。この場合は専用の器具を用いて上顎洞底部を押し上げ骨補填材を入れることで上顎洞底部の骨密度を高めます。

・ソケットリフト
顎洞のインプラントを植える穴から骨補填剤(骨生成剤)を充填して少しずつ上顎洞粘膜=シュナイダー膜を押し上げていきます。押し上げられた粘膜と骨補填剤の分、骨の厚みが増してインプラント治療ができるようになります。

<上下どちらの顎にも対応>

・骨移植術
下顎上行枝などからドナーとして骨を採取し、足りない部分にねじ止めして数ヶ月待ち骨をつくります。ごく少量の場合は、一次埋入と一緒に人工骨を移植します。

・骨再生誘導法(GBR)
骨の幅や高さがない部分に骨を再生させる方法です。2つの方法があり(1)インプラントを埋入する前に骨を増やす方法と、(2)インプラント埋入と同時にGBRを行う方法があります。

(1)歯肉のなかに骨の再生を促す特殊な膜=メンブレンを入れます。人によって多少の違いはありますが3~4ヶ月間骨が再生するのを待ちます。膜を除去すると骨が膜の下に再生しているので、インプラントの埋入手術を行います。

(2)インプラント埋入と同時にGBRを行います。約3ヶ月後に膜を除去して上部構造を作製します。メンブレンは歯科治療以外でも人工血管や人工硬膜、縫合糸などに使用されており、医療分野で非常に高い評価を得ている安全な素材です。

4.抜糸
2~3週間後に抜糸します。一次手術後、インプラントと骨が結合するまで、上顎の場合約3ヶ月、下顎の場合は約2~3ヶ月間待ちます。

5.支台装置(アバットメント)装着・印象採得(型どり)
歯肉が治癒したらキャップを外してアバットメントと呼ばれる支台装置を取り付け、上部構造(人工歯)をつくるための型をとります。

6.上部構造の装着
上部構造(人工歯・クラウン)を装着します。これでインプラント治療は完了です。

インプラント治療後のメンテナンスについて
患者さんの状態によって異なりますが、3ヶ月に1回程度のメンテナンスを受けてください。

「インプラント治療を受けたから、もう虫歯や歯周病になることはない」と安心するのは大きな間違いです。インプラントは人工物ですから虫歯になることはありませんが、歯肉はそうではありません。インプラントを埋入している部分に細菌の塊である歯垢(プラーク)がたまると支えている歯槽骨が破壊しされ、やがてインプラントが脱落してしまいます。自然歯と同じように歯周病にかかる可能性があるのです。

毎日のお手入れはもちろん、定期的にメンテナンスを受けていれば “インプラントは半永久的に使える”ものになります。

【義歯】お口にぴったりとフィットする入れ歯

義歯自分の歯が残り少なくなってしまった場合、取り外しができる義歯(入れ歯)で補います。

患者さんの残っている歯の数や歯の位置、歯がない部分の状態、正しい咬み合わせの位置などを細かく診断したうえでお口にぴったりとフィットして正しく咬める入れ歯を作成します。

【ノンクラスプデンチャーや見えないクラスプ義歯】

義歯「入れ歯のバネが目立って人前でしゃべられない」という方はいらっしゃいませんか?そんな方にぜひ使っていただきたいのが、この"ノンクラスプデンチャー"です。

ノンクラスプデンチャーの最大の特徴は、目立たないということ。金属のバネが見えずに自然な外観を保ことができます。また、弾性と強度があるので、装着感が少なく、壊れにくいといった特徴もあります。ほかにも、材質のつなぎ目がほとんどないため、お掃除がしやすく衛生的です。

ただし、素材自体の寿命は約3年程度といわれています。金属を使った入れ歯に比べて長持ちしないというデメリットもあります。

【コーヌステレスコープ義歯】より安定感がある入れ歯

コーヌステレスコープ義歯とはドイツで開発された部分入れ歯です。支えとなる歯に内冠をかぶせ、入れ歯についている外冠と組み合わせてお口に固定させます。十分な歯と歯周組織の手入れが必要です。

コーヌステレスコープ義歯の特徴
安定感があり、取り外しが簡単
茶筒は凹凸や引っ掛かりがないのに、しっかりと蓋ができます。本体を強く振っても蓋は外れませんが、蓋をゆっくり動かすと簡単に開けることができます。コーヌステレスコープもこれと同じ原理です。お口の中でしっかり固定できるうえに、着脱が簡単で残った歯に負担がかかりません。

外見からは入れ歯だとわからない
クラスプと呼ばれる金属のバネを使用していないので見た目も自然で審美的にも優れています。

もし残った歯が抜けてしまっても大丈夫
固定した歯が抜けてしまってもメンテナンスが可能なので、新しい入れ歯をつくり直す必要がありません。一度つくれば長く使用することができます。

【あまり歯を削りたくない】という方へ

あまり歯を削りたくない

「治療が怖い」「歯を大きく削られるのがイヤ」といって、虫歯をそのまま放置している方はいませんか?どうぞ、ご安心ください。当院では歯を削らないために、最新の治療技術・治療装置をフルに活用患者さんご自身の歯をできるだけ残す治療を行っています。

このページでは、当院の「あまり歯を削らないための取り組み」についてご紹介いたします。

【レーザー治療】虫歯の再発を防ぐために、目に見えない象牙細菌内の原因菌を除去
【B's MIバー】数十ミクロン単位の歯科治療が可能となる歯科器具
【ダイアグノデント】正確な虫歯の診断を行う装置
【マイクロスコープ】ミクロン単位の歯科治療が可能
【拡大鏡】

【レーザー治療】虫歯の再発を防ぐために、目に見えない象牙細菌内の原因菌を除去

レーザー治療虫歯は歯の表面に沈着した食物の残りかすでできた歯垢(プラーク)にいる微生物が、食物中の糖分を栄養にして酸をつくり、その酸によって歯がとかされる病気です。感染症である虫歯は感染部を取り除いたとしても、原因菌が確実に除去されたかどうか判断が難しいのです。

「虫歯を治療したのに、また同じところが虫歯になってしまった」という話を聞いたり、実際にそのような経験をした人もいらっしゃるでしょう。その原因の多くは原因菌がしっかり除去されていないことにあります。2度と虫歯にならないためには、歯を削ったりした部分の象牙細管に潜む原因菌をできる限り殺菌しなければなりません。

レーザーには殺菌効果があるほか、歯の表面の耐酸性を高め、虫歯菌(ミュータンス菌)を殺菌して歯の強化免疫力を高める効果があります。また、削る量が少ない、痛みが少ない、治癒が早いなどさまざまなメリットがあります。但し、レーザー反応部は丁寧に小さなバーで削除しないと接着力が減じます。

【B's MIバー】数十ミクロン単位の歯科治療が可能となる歯科器具

B's MIバー2000年にFDI(国際歯科連盟)により、Minimal Intervention Dentistry=MI:最小限の侵襲に基づく歯科医学が提唱されました。当院では院長が開発したΦ460μmのB's MIバーで虫歯だけを除去して、健康な歯を極力削らない治療を行っています。

※B's MIバーは院長の別部尚司博士が開発した手術用顕微鏡下で精密医療を行うためにつくられた世界最小の工具です。アメリカの特許と日本の医師用登録がされています。

一般的なバーとの比較
一般的なバー一般的なバー
1.
茶色く見えるのが虫歯です。

2.
一般的な歯科医院は左上の写真のようなバーを使って大きく歯を削ります。健康な部分まで削るのは、歯にしっかり接着するために形を整える必要があるからです。

3.
そして、このような金属が入りますが、しっくいのセメントで着けますので必ず擦れます。

4.
金属は歯に専用の合着剤、接着剤で装着します。
歯に完全に密着するわけではなく、しっくいにヒビが入り、その隙間から唾液に混じって虫歯菌が浸入して虫歯になり、再び治療が必要になる場合があります。

B's MIバー
B's MIバー1.
当院ではB's MIバーを使って歯を削りますので、感染部分を取り除き、ヒビの部分を最小限に削るだけで済みます。

2.
コンポジットレジンを盛り上げて接着による歯の補修を行うバイオミメティックビルドアップ治療を行います。歯質としっかりと接着するので、接着している限りその部分から再び虫歯になることがなく、努力によってほとんど自然歯と同じ色に仕上げることができ、境目もほとんど見えず自然に見えるので大きな口を開けて笑えます。

B's MIバーを使用した虫歯処置症例
B's MIバー
の写真の黒くなっている部分が虫歯です。虫歯(感染)のところだけを削って、 歯に似た色と硬さの充填物をつめると治療後の安定が高くなります。

当院では「ラバーダム」を使用しています
治療の際には唾液からの細菌感染を防ぐために、どうしても無理な時以外は必ずラバーダムを使用します。誤嚥、誤飲の防止にもなり、安全性が確保されます。

【ダイアグノデント】正確な虫歯の診断を行う装置

ダイアグノデントダイアグノデントとはレーザードップラーによる虫歯検査機器で、虫歯の程度が数値で表示されるため正確な虫歯の診断を行うことができます。診査で痛みや不快感を感じることは全くありません。

歯面に測定器の先端を当て測定(0~99の数字で表示)、数値が30以上なら治療が必要となりますが、数値が30以下ならばより完璧を目指すブラッシングや毎日のフッ素使用などで歯を再石灰化させ、より良く元へ戻すことが可能です。患者さんの目で直接数値を確認できるので、納得と安心の上に治療を受けていただけます。

ダイアグノデントのメリット
・歯の表面下にある小さな虫歯でも発見することができます
・歯質の状態が詳しく判定できるので、歯の内側から虫歯になる前に予防や治療を行うことができます
・歯面に器具先端を当てるだけなので歯を傷めずに虫歯の診査や歯質を調べることができます
ダイアグノデント

【マイクロスコープ】ミクロン単位の歯科治療が可能

マイクロスコープマイクロスコープを導入することで診断や処置を確実にすることができ、虫歯の治療ではB's MIバーやレーザーなどと併用することでミクロン単位の細菌感染に対応することができます。

マイクロスコープの特徴
・ハッキリと明るく、拡大して見ることのできる、安定した視野が得られる
・麻酔使用頻度が減少する
・痛み・腫脹など術後の炎症症状が非常に少ない良好な治癒が期待できる
・治療後映像をお見せしながら治療内容の説明を行うことができる
・術者にとって、疲れにくい正しい姿勢を保ち続けることができる
 

【拡大鏡】

拡大鏡最低でも2.5倍、3.5倍、4倍、6倍、8倍などの拡大鏡は必要です。

ようこそ、別部オーラルヘルスケア&クリニックへ

別部オーラルヘルスケア&クリニック

数ある歯科医院の中から、当院を選んでいただき、ありがとうございます。私たち別部オーラルヘルスケア&クリニックは開院以来、皆様のホームドクターとして多くの患者さんの健康を守り続けてきました。患者さんのQOL(生活の質)を一生涯を通じて高く保つことを目標に、慢心することなく高度な歯科医療を提供できればと考えています。

当院の治療ポリシーについて
当院では、科学的根拠に基づいた予防・管理まで、顕微鏡を使用した超精密治療をミニマルインターベンション(MI)を行う医院です。

[当院の治療ポリシー]
(1)痛みの少ない治療
(2)自分や大切な人にできない医療行為は行わない
(3)科学的根拠にも基づいた予防・管理・精密治療のアンチエイジングを行っている
(4)インフォームドコンセント
(5)インターディシプリナリ―アプローチ
(6)患者さんの笑顔を豊かにする

【インフォームドコンセント】治療を受けるのは患者さんご自身です
全身の健康から、顎口腔の健康を診る
【根治療法】心身が健康になることを目標に

【インフォームドコンセント】治療を受けるのは患者さんご自身です

インフォームドコンセントたとえば奥歯が1本抜けてしまったとしましょう。治療方法としては「局部義歯」「ブリッジ」「インプラント」があります。医師が患者さんのお口の状態を見て「ブリッジにしましょう」と勝手に決めて治療を進めてしまったとしたら。いくら医療的にベストな方法だとしても患者さんが納得していなければ本物の治療とはいえません。

治療を始める前に治療方法や、それぞれの利点欠点、成功率、予後の予想などを患者さんが医療の選択をしやすくするため解りやすく説明します。その結果、患者さんが治療方法を選択して承諾することがインフォームドコンセントです。

「専門医に任せたほうがいいのではないか」「こんなことを聞いてもいいのだろうか」歯科医院に関わらず患者さんは遠慮したり、上手く説明できないので(インフォームドコンセントを)あきらめてしまっていることがあります。

ですが、治療を受けるのは患者さんご自身です。大切な自分の体ですから、納得、安心、そして医師やスタッフと信頼関係を築いたうえで治療を始めることが大切です。どんなに小さな疑問や不安でも、医師にご相談ください。あなたにとってベストな治療方法をご提案させていただきます。

インフォームドコンセントとは?
医師が患者さんに十分に情報を提供し、患者さんの同意を得てから治療をおこなうこと。「説明と同意」と訳されることがある。

全身の健康から、顎口腔の健康を診る

全身の健康から、顎口腔の健康を診る歯科医院にいらっしゃる患者さんのなかにはお口の疾患以外にも疾患を抱えていらっしゃることがあります。

たとえば歯周病で歯科医院に通うことになったとします。この患者さんが糖尿病で通院している場合、事前に血液検査の結果のデータ、健康診断のデータなどを提出していただき、当ビル2Fの栗原先生の内科とタイアップして治療を行います。

糖尿病になると抵抗力が低下して細菌に感染しやすくなります。すると歯周組織が歯周病菌に侵されやすくなり、歯周病が治りにくいといった症状があらわれます。また、糖尿病の症状としてだ液の分泌量の減少がみられることがあります。だ液には自浄作用や殺菌作用がありますが、これが少なくなることで歯周病ばかりでなく虫歯ができやすくなるケースがあります。

2010年に、歯周病の人は、その原因なるLPS(リポポリサッカライド)のためにTNFα(腫瘍壊死因子アルファー)という物質が血糖取り込み細胞につくと糖取り込み口(Glut4)が開かなくなり、血糖が吸収されずに2型糖尿病を引き起こすことが報告されました。歯周病をコントロールしないと大変なことになりますね。

当院では、ただお口の中だけを診て診断、治療法を選択するのではなく患者さんの体全体の健康状態を把握したうえで、患者さんに負担がかからない治療を行っています。他の疾患で病院に通っている場合は、まずご相談ください。他の専門医と連携して治療を進めることで、より効果的で適切な治療を受けていただくことができます。

【根治療法】心身が健康になることを目標に

根治療法当院では、ただ虫歯や歯周病、口腔疾患を治すのではなく、どのようにして、その病気が発症したかを探り、それをなくすという根治療法を行うことをモットーにしています。

これは原因を除去する治療法で「なぜ虫歯になったのか」「咬み合わせが悪くなった原因はどこにあるのか」など根本原因を探ることで口腔内はもちろん、根治療法を行うことで体を根本から治していき、心身が健康になることを目標にしています。

たとえば虫歯を繰り返ししてしまう患者さんの場合、その原因はさまざまですが主に次のようなことがあげられます。

・歯磨きが正しくできていない。
・歯並びが悪く、清掃がしにくい。
・エナメル質の形成不全。
・だ液の量が少ない。
・吐いてしまう

歯磨きが正しくできていない場合はブラッシング指導を行い、歯並びが悪い場合は矯正などで改善して清掃しやすくします。エナメル質の形成不全やだ液の量が少ない場合は、ホルモンバランスや他の疾患などが考えられますので歯科治療以外の処置が必要になる場合があります。

当院では、有明癌研究所、国立がんセンター、東京大学、東京医科歯科大学などさまざまな専門機関と医療連携を行っています。

「虫歯や歯周病になったら歯科医院に通う」を繰り返しすのではなく、口腔疾患のループから脱出できるよう根本的に治療を行うことは、QOL(生活の質)の向上にもつながります。


2010年4月26日 « トップへ » 2011年1月18日