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【歯周病】歯の腫れ、痛みでお悩みの方へ

歯周病口腔内には600種を超える細菌が存在し、その数は、しっかりブラッシングをする人でも約1000~2000億個体、そうでない場合は4000~6000億個体の細菌があるといわれています。

歯周病は歯垢(プラーク)のなかにいる細菌によって引き起こされる病気です。歯と歯茎の間に歯周病菌が浸入すると、歯を支えている骨の組織を破壊していきます。

初期の歯周病はほとんど自覚症状がないため、歯茎が腫れたり歯がグラグラしてから気がつくというケースがほとんどです。「虫歯で歯を失いたくない」と懸命に歯科医院に通う人がいらっしゃいますが、実は自覚症状があらわれにくい歯周病のほうが発見されるまでに時間がかかり、厄介な病気だといえるでしょう。

歯周病と全身疾患について
歯周病といえば歯茎が腫れたり歯がグラグラして抜けるものだと思われていますが、実は全身疾患と大きな関わりあいがあることが報告されています。しっかり歯周病ケアをすることは全身疾患を予防することにつながります。

<歯周病に関連するといわれる全身疾患>
・糖尿病
・細菌性心内膜炎
・低体重児出産
・早産
・リウマチ
・誤嚥性肺炎

歯周病菌が原因で心疾患に
心疾患は日本における3大死亡原因の2番目にあげられていますが、歯周病菌は血流に乗って心臓や他の臓器にも感染することがあります。細菌性心内膜炎は心臓の弁膜や内膜に炎症が起こる病気ですが、ほとんどが口腔内のベタ付く細菌が原因です。

また、2型糖尿病の原因が歯周病菌の出すLPS(リポポリサッカライド)が血中に入り、TNFαが出て糖取り込み細胞につくと、GLUT4という糖取り組み細胞の当取り入れ口が開かなくなり、糖尿病になることが2010年、わかりました。

心臓のまわりにはりめぐらされている血管で、心臓の細胞に酸素や栄養を与えている血管である冠動脈に感染すると歯周病菌が持つ炎症性物質や毒素が血栓をつくり、心筋梗塞を起こすケースもあります。

歯周病と誤燕(ごえん)性肺炎
食事をしたとき、食べ物が食道を通らずに、誤って気道へ入ったとき歯周病の原因菌が肺や気管支に感染して肺炎を引き起こします。

死亡原因にもなる重篤な問題を引き起こすので、常に口腔の病変がコントロールされるよう定期的なメンテナンスを受けて下さい。
 

歯周病治療について

歯周病治療歯周ポケットの検査
歯は歯冠部、顎の骨に埋まっている歯根部から形成されています。歯の根萌出時に顎の骨を連れてきて、そのまわりを覆っているのが歯茎です。歯肉の上部には歯槽溝という溝があり、正常で2~3mmの隙間がありますが、歯周病で歯茎に炎症が起こると、溝がどんどん深くなっていきます。その炎症は腫瘍の形なので、免疫が非常に多く使われてしまいます。

歯周病の検査ではプローブ(歯周ポケット測定器)を入れて深さを測り、歯周病の進行具合を調べます。健康な歯茎の溝の深さは2~3ミリとされており、それより深かったり、プローブを入れただけで出血がある場合は歯周病の疑いがあります。腫瘍積は5~7M2になり体の免疫負担もとても大きいものになります。

スケーリング
スケーラーと呼ばれる専用の器具を使用して歯周ポケット内から歯垢、歯石などの除去を行い、感染源をコントロールします。

歯周病の大きな原因が細菌性バイオフィルムの歯垢(プラーク)です。歯と歯茎の隙間にたまるプラークは、ネバネバしたやわらかいものです。これがだ液に含まれるカルシウムなどによって石灰化したものが歯石で、普段の歯磨きで除去することは不可能です。

歯石の表面はざらざらしており、小さな穴があいています。いわゆる軽石のような状態だと思えば分かりやすいでしょう。この小さな穴に細菌の塊である歯垢がたまり、そしてますます石灰化して増殖することで病原菌が増し歯周病が進みます。この悪循環を断つためにも原因菌を除去するスケーリングが重要になってきます。

ルートプレーニング
スケーリングでは取ることのできない歯の根っこの深い部分の歯石や細菌に感染した歯質を除去します。ポケットの奥深くまでスケーラーやキュレットを挿入するため、麻酔をして行います。
 

歯周病の外科手術について

歯肉切除
歯肉が腫れあがっている場合、歯周病が悪化しないように不要な部分の歯肉を切除して縫合します。

歯周ポケット掻爬(そうは)術
歯茎に麻酔をして歯周ポケットの中の歯石や歯垢を除去します。歯周ポケットの深さが3~5mm程度の比較的軽症の場合に行います。

フラップ法(Flap)
歯茎を切開して歯槽骨から剥離し、露出した歯根のプラークや歯石の除去、歯槽骨の清掃をしたりダメージを受けた歯肉などの組織を除去、縫合して歯肉を元の状態に戻します。

歯肉弁根尖側移動術(Apically Positioned Flap)
臼歯部で歯肉が極端に薄かったり、幅が狭い場合などに歯肉の幅の増加をしたり不要なポケットの除去を行います。

遊離歯肉移植術(Free Gingival Autograft)
歯周病などで弱った歯肉を除去し、お口の内側の丈夫で健康な歯肉をその部分に移植します。周辺の組織と密着して丈夫な歯肉をつくることができます。

組織誘導再生療法(GTR)
重度の歯周病によって失われた歯周組織(特に骨)を再生させます。歯周病によって破壊された根面を清潔にして吸収性メンブレンという特殊な膜をかぶせ、不要な歯肉が入り込まないようにし、ゆっくりと再生する歯槽骨・歯根膜が回復するスペースを確保します。こうすることでメンブレンの上では歯肉が回復し、その下では歯槽骨が再生してきます。

エムドゲイン法(Emdogain)
GTRと同じように、歯周組織を再生させる手術です。異なる点はGTRはメンブレンを使用して不要な組織の進入を防ぎますが、エムドゲイン法は組織の欠損部にエムドゲインゲルを塗布して歯周組織の再生を促します。

エムドゲインはスウェーデンで開発された歯周再生材料で、子供の歯が生えるときに働くタンパク質の一種です。安全な歯科再生材料として、現在は39ヶ国で採用されています。

歯周病の外科手術
歯周病の進行具合によっては歯肉の手術を行います。この写真の方は30代の女性ですが、(1)の写真のように初診で来院されたときには歯肉全体が赤く歯周病でした。デンタルドックや歯周検査を行い診査・診断して(2)(3)の写真のような手術を行い初診から4年で(4)の写真のようにピンク色の健康な歯肉に戻りました。

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